長崎街道木屋瀬宿を歩く(北九州市八幡西区)
なかなか実行できませんでしたが、今回ようやく第1回目が実現しました。
気に入っていたけど、車でしか通ったことのなかった
筑前六宿のひとつ、“長崎街道 木屋瀬宿”へ!!
「雨やし、写真撮らんやろ」とカメラを持っていきませんでしたが、
いい具合に止んでました( -_-)
すごく悔やまれます・・・。(なので全てケータイで撮った写真です・・・。)
東の構口から散策開始です。
宿場の地図。
多くの古い建物が綺麗に残っています。
問屋場跡。
くいっと曲がったとこの角にあります。
防衛のために見通しが利かないようにくいっと曲がってる道路(枡形)は
宿場の特徴のひとつ。
問屋場とは・・・
さて、お目当ての“木屋瀬宿記念館 みちの郷土史料館”へ。(大人入場料200円)
雨だし平日だし昼間だしね・・・私ひとりでした。
おかげでじっくり楽しめました。(撮影禁止なので写真はナシ。)
「こんな貴重なもの触っていいのかい?」という物を実際に手にできたり、
体験できるコーナーもあったり。
木屋瀬の歴史を語る上で、炭鉱を切り離すことはできないので、
炭鉱の地図や坑内で使われていた物も展示されてました。
(木屋瀬宿ではかなり早い時期から生活に石炭を使っていたらしい。)
また、面白かったのは「旅に出るならコレ持ってけ」的な本があったり、
女性だけで日本旅を楽しむ人たちがいたり(小田宅子や桑原久子)、
時代が変わっても人々が求める物は似ているのだなーと感じたことです。
(ちなみに小田宅子は底井野(現中間市)の商家のおかみさんで、高倉健の先祖らしい。)
結局1時間ちょい滞在しました。
施設を出る頃にお年寄りの団体客が来ました。
帰宅時間が迫ってきていたので、先ほど声をかけられたお土産屋さんに寄って行こう♪
ただのお店かと思っていたら、違いました。
“もやいの家”というところです。
壁の鏝絵(こてえ)にすぐに目が行きました。
左の絵はだるま。
後にこの中で「木屋瀬出身の、だるまをたくさん描いた画家、鐵せん(せんの字忘れた)」
と掛け軸の説明を受けたので、それかな。
右は象。
献上するための象が長崎から江戸まで運ばれたと史料館にあったな。
まん中は、踊り?
先ほど史料館に向かうときに「どこからですか」「寄っていきませんか」と声をかけられていたので、
帰りに一品お土産買えばいいやーと思ってたら、
入った瞬間、古くて高価そうな物(人形、陶器、家具など)がたっくさん。
むしろお土産は少ない(笑)
おじさまが「まぁ2階へどうぞ」と案内してくれます。
古い旅館みたいな階段を上がりました。
昔は呉服屋だった建物らしく、「そこを安川さんが買い取ったんです。」とのこと。
展示されてる物もほとんど安川さんの物らしい。
・・・・・・安川さんってあの筑豊御三家の??
って心で思ったのに、なんでそこで聞かんかったとだろー(ToT)
でも絶対そうよね?!
嫁入り道具の柿の木のタンスが、引き出しを開けると盗難防止のため、
「ぴゃーー」と音が鳴るのに感動。
なんと少し前にこのタンスの持ち主の娘さん(だいぶご高齢)が、
母親のタンスがここにあると知って、団体客の一人としてここに訪れて、
タンスと感動の対面をしたらしい!
案内してくれてたおじさまも「そのときは私も涙がね・・・」とおっしゃってました。
階下に下りると、
椎茸茶を振る舞って下さいました。
すんごい椎茸の良い香りが♪
“茶”ってくらいなので
渋みを予想してたら、
なんだかお吸い物感覚でした(?)
建物の中全体が懐かしいにおいで、
地面を踏んだ感じも、足裏に優しくて、
こういうので落ち着くってのは
やっぱ日本人なんだよなーと感じさせられました。
おじさまが目の前のオルガンを指さし、
「昔シカゴから来た、とても古いオルガンですよ。 弾いてみます??」と。
こんなに意匠の施されたオルガン、当時さぞかし高かっただろう(゜□゜)
ストップが15個ついてます。
足踏みオルガンは弾いたことありますが、ストップ付きは初めてで、ようわからん・・・。
湿気のせいか、最近音が鳴らない部分があるとのことで、
使う範囲が狭く、すぐ終わる曲、間違えようのない曲・・・・・・と考え、
バッハのメヌエットのさわりだけ弾きました。(あれはオルガンやなくハープシコードかね・・・。)
「久しぶりにこのオルガンからメロディが流れたよー」と別のおじさまがおっしゃってました。
どんな人がこのオルガンを弾いていたのだろうと考えると、
すごいワクワクし、弾けて光栄でした。
「こういうの(宿場や昔の物)が好きなんですか??」
「ひとりで来たんですか?? 彼氏と来ないの??」
「福岡市のどこですか??」
などといろいろ聞かれ、3人のジェントルメン(60代)との話が楽しく時間を忘れてました。
「炭鉱なんかも興味があって・・・」と言うと、
「山本作兵衛の画集があるよ」と、奥から持ってきて下さいました。
(昭和46年に買ったらしい。)
山本作兵衛と言えば、炭鉱の絵を描く画家で、
最近記録画が“世界記憶遺産”に登録されました。
「古い物が好きなのは、周りにはあまり理解されないですけどねー」と話すと、
「彼氏さんとかも、わかってくれないんじゃないですかー?」と、
さっきからちょいちょい「彼氏さん」と言われますが、
前日のナンパの件の詳細を知ってるお友達ならご存知、
私はすぐには「旦那&子持ちです」とは明かしません(悪!)。
この、もやいの家はお雛祭りが凄いらしく、柳川や豆田町に劣らないほどだそうな。
写真をたくさん見せて下さいました。
たくさんのひな人形が部屋中に並んでいました。
全部寄贈されたものだそうです。
ふと時計を見上げると・・・14時ーーーー!!!(あおいのバスが15時10分頃帰ってくる。)
案内してくれていたおじさまが「次は彼氏さんと来てくださいね」とおっしゃったので、
「・・・・・・それじゃー、次は旦那と息子と娘をつれてきますね(^m^)」と返すと、
「なーーーん!!!」と3人で爆笑されてました。
それからちょっと子供の話やらなんやらして、「3月また絶対来ますね」と笑顔でお別れ。
まだ居たかったなぁ。
もやいの家、楽しすぎた。(今になって質問したいこともいっぱい。)
車まで「楽しかったー」と独り言の連発でした。
宿場町めぐり、ハマったな。
てか木屋瀬にハマったのかも。
次はどこの宿場町に行きましょうかねー♪
by yuiaztat | 2011-06-18 09:46 | 廃墟・鉄道・団地・道路・ダム